世界構想プログラム
N3 Program(Node of Narrative Network)
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5th Anniversary Messages
Message 09
フューチャー・オブ・マインド
星野 晃一郎 氏
株式会社ダンクソフト
代表取締役
Profile
鉄腕アトムでは、明るい未来が描かれていました。21世紀に入り、世界はいまデジタル・テクノロジーで便利になり、良い方向に向かう流れがあります。ただその一方で、旧来の国あるいは民族を旗印に掲げて、閉じる方向に先鋭的な流れがうまれ、対立している様相もある。世界は混迷を増しています。
そのなかで、組織も個人も、互いを信頼して、より良い方向にゆるやかに連携するような指向性を持って日々暮らしているものの、これで良いのだろうかと悩み、揺れ、何度となく壁に当たっていました。
盲信に近い数多くの「神話」が、日本には存在します。高度経済成長やいわゆる神風などもその一例です。特にビジネス分野では重厚長大やリーダーシップ論など、時代の変化に即さずに済むための不思議な論理がまかり通っています。世界構想プログラムに出会い、「神話の崩壊」を改めて意識することになりました。世の中に対して、ピントが合って、未来を明るく捉えられるようになっています。
日本では、まだまだ「造って売る」という原理で動く「第1カーブ・ビジネス」が蔓延しています。これからのビジネス・パラダイムである「第3カーブ・ビジネス」の視点をもって、眼鏡のかけかえをすることで、より多様な社会、そしてそこで活躍している人々がくっきり視界に入ってきました。「開かれた対話と創造の場」という第3カーブの考え方を認識することで、彼ら彼女らと協働していく未来のイメージが、リアルに見えてきました。特に「インターミディエイター」という役割と、そこで学んだ多くのフィロソフィーや言葉が、さらに鮮明にビジュアル化され、動きが生まれています。実際に、多くの皆さんとの対話の中で、呼応して、新たなリズムやサウンドが鳴り始めています。
60を過ぎてもなお、眼鏡をかけ換え(老眼鏡ではなく!)、辞書を書き換えて、新たな学びを継続させてもらえています。2003年頃からある程度自分の正しいと思う方向に、組織や自分自身も向かってきました。それが数々の受賞には結び付きましたが、現実とのギャップはまだまだ大きかった。設樂さんと出会うことで色々なことが整理されて、シンプルになりました。
広く、深く、遠い視点の中で、膨大な知識から様々なヒントを提示してくれて、そこから新しい未来への窓が広がっていくのは、とても好奇心が掻き立てられて楽しく、自分自身がアップデートできている感覚があります。
DUNKSOFTのサービスBazaarBazaarの基本概念は、「世界構想プログラム」や「第3カーブ」から来ていますし、活動の根本には「世界構想プログラム」があります。おかげさまで、あまり迷うことなく、日々、未来をつくるためのチャレンジができています。
それは、けっして教師と生徒の関係ではなく、自身の知識を押し付けるわけではない。こうした学びの場を提供してくれていることに感謝しています。多様な人々との対話の中から未来の窓を開いてくれている、そんな場に参加できていることがとても刺激になっています。
既存の価値観に疑問を持つ多様な人々がCo-Learningできる環境、場が、ここにはあります。新たなビジネスへのチャレンジも生まれてきます。チャレンジが輻輳的に広がって、Polyphonicに日々、色々なリズムや音色が、カラフルに私達の活動をアレンジしてくれています。チャンスが広がっていると感じています。すでに参加されている多くのインターミディエイターやその候補、同じ考え方を共有している皆さんが、集い、意見や考え方を交換することで、プログラムが増幅されて、豊かな波動となり広がっていると思います。
まだ多くの皆さんがこの考え方をご存じないのはとても残念です。少しずつでも未来に向けて新しいパラダイムを提示して、その波紋が広がり、楽しい社会が形成されることを期待しています。また、そこに向かう一助となればと願っています。